365体育投注 感染分子生物学分野

概要

 私たちの分野では、感染症を「微生物と宿主の相互作用」という観点でとらえ、優秀な歯科医療人の養成を目指した教育とそれを支える研究活動を行っています。特に口腔内の多種多様な微生物によって引き起こされる口腔内疾患に加え、これらの微生物が全身に及ぼす影響について分子レベルの研究を展開しています。さらに、本学が推進する医歯工連携のフロントランナーとしての役割を果たすべく、学際領域において積極的に研究成果を発表しています。
 歯365体育投注教育においては、学問を通じて学生と教員が自然に触れ合う環境作りを念頭に授業を行っています。なかでも3年次生のTBLやPBL教育では、運営面で中心的役割を果たしています。一方、大学院生の研究指導では、次世代の歯学研究を担う人材の育成にも力を注いでいます。

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研究テーマ

  • 感染と免疫
    • 自然免疫系における異物排除機構の分子生物学的解析
    • 糖鎖やナノ化合物を用いた口腔内感染症の治療法や予防法の開発
    • 歯周病の発症メカニズムを見据えた新たな定量的診断法の開発
    • 小児期における口腔マイクロバイオームと健康状態の関連性の解明
    • ヒトと伴侶動物における歯周病原細菌の交差感染の解析
  • 骨?軟骨代謝
    • 糖鎖認識機構を介した破骨細胞分化制御機構の解明
    • 生体分子による骨?軟骨代謝制御機構の解明
    • 新規化合物を用いた骨代謝性疾患治療法の開発
  • 悪性腫瘍
    • 新規デバイスを用いた新たな口腔がん病態解明モデルの確立
    • 口腔細菌と口腔がん細胞の相互作用の解明
  • バイオフィルムとパーシスター
    • 口腔細菌が形成するバイオフィルムやパーシスターのメカニズム解明と除去法の開発

所属構成員

有吉 渉
氏名 有吉 渉
役職 教授
研究内容
  • ?糖鎖認識を介した自然免疫応答および骨代謝制御機構の解明
氏名 吉岡 香絵
役職 助教
研究内容
  • ?口腔マイクロバイオーム形成および骨代謝メカニズムの解明
氏名 山﨑 亮太
役職 助教
研究内容
  • ?細菌が形成するパーシスターに関する研究

担当授業科目

  • 感染と免疫Ⅰ(歯学科?講義)
  • 感染と免疫Ⅱ(歯学科 講義)
  • 感染と免疫Ⅲ(歯学科 実習?TBL実習)
  • 臨床基礎応用学(歯学科 PBLテュートリアル実習)
  • 最新応用生命科学(歯学科 講義)
  • 微生物学?感染症学(口腔保健学科 講義)
  • 基礎摂食嚥下学実習(口腔保健学科 実習)
  • 感染症学Ⅰ?Ⅱ?Ⅲ?Ⅳ(大学院歯学研究科 講義?演習)
  • 感染症学講究(大学院歯学研究科 演習)
  • 感染症の分子生物学(大学院歯学研究科 講義)

主な実績

著書

  • 有吉 渉:人体の正常フローラ?歯科診療における感染防止, 口腔微生物学?免疫学 第5版, 214-217?293-295, 医歯薬出版株式会社, 2021.

原著論文

  • Morita, M., Nambu, T., Yamasaki, R., Nagai-Yoshioka, Y., Inoue, M., Nishihara, T., Okinaga, T., Ariyoshi W: Characterization of oral microbiota in 6–8-month-old small breed dogs. BMC Veterinary Research, 2024, in print.
  • Takada, K., Nakano, S., Nishio, R., Muku, D., Mochizuki, S., Inui, I., Okita, K., Koga, A., Watanabe, K., Yoshioka, Y., Ariyoshi, W., Yamasaki R: Medicinal herbs, especially Hibiscus sabdariffa, inhibit oral pathogenic bacteria
    Journal of Oral Biosciences, 66 (1): 179-187, 2024.
  • Ikeda, R., Hirabayashi-Nishimuta, F., Yada, N., Yamasaki, R., Nagai-Yoshioka, Y., Usui, M., Nakazawa, K., Yoshiga, D., Yoshioka, I., Ariyoshi, W: Fabrication of a three-dimensional spheroid culture system for oral squamous cell carcinoma using a microfabricated device. Cancers, 15 (21): 5162, 2023.
  • Noguchi, S., Yamasaki, R., Nagai-Yoshioka, Y., Sato, T., Kuroishi, K., Gunjigake, K., Ariyoshi, W., Kawamoto, T: The Mechanism of Interleukin-33-induced Stimulation of Interleukin-6 in MLO-Y4 Cells. International Journal of Molecular Sciences, 24 (19): 14842, 2023.
  • Okita, K., Hikiji, H., Koga, A., Nagai-Yoshioka, Y., Yamasaki, R., Mitsugi, S., Fujii, W., Ariyoshi, W: Ascorbic acid enhances chondrocyte differentiation of ATDC5 by accelerating insulin receptor signaling. Cell Biology International, 47 (10): 1737-1748, 2023.
  • Nakamura, Y., Watanabe, K., Yoshioka, Y., Ariyoshi, W., Yamasaki, R: Persister Cell Formation and Elevated lsrA and lsrC Gene Expression upon Hydrogen Peroxide Exposure in a Periodontal Pathogen Aggregatibacter actinomycetemcomitans. Microorganisms, 11 (6), 1402, 2023.
  • Koga, A., Thongsiri, C., Kudo, D., Phuong, DND., Iwamoto, Y., Fujii, W., Nagai-Yoshioka, Y., Yamasaki, R., Ariyoshi, W: Mechanisms underlying the suppression of IL-1β expression by magnesium hydroxide nanoparticles. Biomedicines, 11 (5): 1291, 2023.

国際学会?特別講演等

  • 日本バイオマテリアル学会 2023年度九州ブロック研究発表会 2023年12月19日 北九州
    口腔感染症研究における医歯工連携アプローチ(招待講演)
    有吉 渉

公開講座等

  • 第70回歯大祭 市民公開講座 2022年10月22日 北九州
    歯科医学で繰り広げられる感染症の研究(講演)
    有吉 渉

分野ホームページ

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